幸せタクシー
そう、それは凄く雨の酷い日だった。
私は不思議なタクシーの後部座席に乗って、窓から降りしきる雨を見た。
ハッとして自分の家の住所を言おうとした時、
運転手:「"誰か"が死んだみたいだ。」
「…え?」
突然、運転手が不思議なことを言うから、思わずバックミラーに映る運転手を見るとその人は窓の外を見ていた。
少し薄暗くて良く見えないけれど、私も窓の外の雨を見る。
「はい…。"私の代わりに"…。」
重い口を開きそう言った。
"私の代わりに"
何故か本当にそう思ったの。
運転手:「いや…。"君のために"だ…。」
「…?」
??
この人はいったい何?
よく分からず不思議そうに顔をしかめる私に気付いたのか、タクシーは動き出した。
変なタクシー…。
不思議な、人…。
私のため―…?

