空になったセブンスター
12
遼祐は自分の部屋にいた。
大きな音で洋楽のロックが流れている。

「Smile Again」という曲名だった。

遼祐は時折悲しげな表情を見せた。

そして、その日は眠りについた。



翌日、学校へ行くと、そこには純太郎の姿があった。
純太郎の隣には八重歯を見せて笑うさくらの姿もあった。


『(そうか…俺とさくらが気まずくても、純とさくらはなんでもないんだ…)』


遼祐は、明らかな空元気で純太郎に「オウ」と挨拶をした。


『なっ、なんだ。遼祐きてたのかよ。』

『ん?なんだそりゃ?』

『なんでもねぇよ。今日は早いな。』

『あぁ、昨日早く寝たから早く起きちまった。』

『そうか…』


いつもと様子が違う純太郎に遼祐は少し戸惑った。

その理由は二限が終わった後の休憩時間にわかることになった。
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