偽りの結婚(番外編)
2人目の我が子の誕生に再び涙が溢れた。
そして、その喜びを夫婦で分かち合う。
「シェイリーン、本当にありがとう。」
「ラルフ…っふ…愛してる……」
素直に出た言葉に、ラルフが驚く。
けれど、次の瞬間には蕩ける様な甘い笑みが浮かんで…
「僕も愛しているよ…」
そう言って唇に落とされる口づけ。
この瞬間だけは、他人の視線など気にもしなかった。
お互いがお互いの瞳を見つめ合っていると…
「シェイリーン様、ラルフ様、お待たせいたしました。」
モニカともう一人の侍女が子供を抱いてやってきた。
綺麗に拭かれ、うす布でくるまれた二人の我が子。
ラルフが私の身体をゆっくりと起こしてくれ、後ろから抱きかかえるように支えてくれた。
ベッドで座るラルフに寄りかかりながら、我が子に手を伸ばす。
そして、一人を私が、もう一人をラルフが抱く。