この涙を拭うのは、貴方でイイ。-大人の恋の罠-
もう黙れ…!――と、朝から如何わしい彼の口を塞いでしまいたいトコロだけど。
昔から知ってる幼馴染み、もとい姉の元彼とシちゃった場合の対処法――
…なんて。薄っぺらい脳内恋愛マニュアル辞書からは検索不可能だ。
ここはもう、緊急ダイヤル・柚ちゃんを呼ぶしか、急場を脱しないだろう。
女盛り(?)の24にもなって何を言う、と呆れられようが仕方無い。
ああ…この際何でも良いから、ヘルプ・・・
「なぁ、俺と付き合ってみる?」
「はぁああああ!?」
脳内で他力本願なねがいをかけていれば、代わりにとんでもない言葉が降って来た。
「何、その反応」
「へっ…、変なコト言うからよ…!」
お互いにあられもない格好なのに、ニッコリ笑顔で言うコトじゃない。
やっぱりね、柚ちゃん。
今すぐ“ヘルプ・ミー”のモールス信号を流して良い…?
大人のクセしてどこまで自由人なのよ、祐くんは…!