お姫様の苦悩
もう一眠りしようと目を閉じると、幼少時代の悪夢が蘇ってきて眠るのはやめようと体を仕方なく起こし顔を洗いに行く。





毎朝欠かさず飲んでいるブラックコーヒーをカップに注ぎ、一口飲む。





今日は仕事も休みだし、ゆっくり新聞を呼んでから掃除でもしようかなとソファーに体を沈めた時だった。





携帯が鳴り、サブディスプレイを見れば悪夢の元凶なる人物の名前。





最悪なのは夢だけで十分だと、一向に切れる気配のない携帯をほったらかし、また新聞に目を通す。




掃除が終わったら映画でも見に行こうかなと新聞の隅に掲載されている上映タイトルと時間を見ていたらやっと携帯が鳴り止みホッとする。





コーヒーを飲み干し、シンクに持って行こうと腰を上げた瞬間、部屋に響くインターホン。




< 2 / 122 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop