雷の薔薇 エクレールローズⅠ
天使は夢を見る…。懐かしい夢を。






天使は夢を見る…。
また少女と会えることを。





地上の何処かで雷鳴がしている。





浄化の嵐。浄化の稲妻。
大地に突き刺さる怒りの剣。

空に咲く光の花。






少女と神父様…。





祈りは空へ。
また逢い見舞えることを…。






魂は廻る。






境界線など魂にはいらない。
あるのは空…。






祈りは願い。






天へ捧げるは志。






魂は廻る。






天が回り大地が回る。
αからΩまで。






待っている君を待っている。
夢は終わらない。
君に捧げよう夢は終わらないなら私の血を捧げよう。心臓から出るこの痛みと共に…。






決して言えないこの想いが繋ぎ留めるなら…。
また逢った時…。
必ず君に伝えよう。






約束だ…。






「神父様!」






私は…。もうあの時の私ではない。






だから…。許しを得られるならば君に伝えよう。





約束だ…。紫の日の出にいつか逢おう。






約束だ…。






時は過ぎる。願いを天に伝え。巡り廻る魂は今…。この時かと待ち望んむ。





何故涙が止まらない。






涙が流す意味は。忘却から始まる。過去から現在に…。






αからΩへ…。
今…。ここから始まる。





大地に光が突き刺さり、花の種が蒔かれた。






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