スキスギテ
ピンポーン…
彪流んちのチャイムが鳴る
アタシたちは急いで部屋に行った
配達のひと?
それともお母さん?
アタシたち
誰にも会えない顔なのに
もうなんだよ どちら様?みたいな
『彪流ー』
『彪流ー』
あ バンドのひとたち?
やばいじゃんっ
なんでアタシたち のほほんとしてたの
ごめんね 彪流…───
『彪流せんぱ〜い』
────は?
彪流せんぱ〜い?
なに 今あのコだったよね
声でわかる
…やっぱきき間違いじゃないよ
ちゃんと確かめなきゃ…
『ねぇ 小泉…ねぇ小泉…』
やばい
名前出すと発作起きる
必死に止めてた過呼吸がくる
左足と左足が震えて
声出せない
『…え なに…』
彪流 びっくりしてんじゃん?
でも でも
『…なんで?なんで、こ…』
言いたくない 名前言いたくない
忘れたい
なんでアタシが警察のなかにいたの?
寒い部屋のとこで
座って親の帰り待ってたの?
アタシはなにも言わないで座ってた
あのコがかわいそうだったから
アタシのせいにしたらいいんだって
また変なおせっかいだったんだよね
『わかんない…友達がつれてきた』
友達がつれてきた?
バンドに誘ったって意味?
ただ、遊びで?
じゃアタシも行きたい
なんであんなコが許されるの?
彪流に苦痛を味わせた
あの一年はこれなの?
ねぇ…わけわかんないよ