恋ノ神
そして、クロノスは私にある紙を渡した。
宙人の行動と時間表。
「なるほどな。」
私もニヤリとしてうなづいてしまう。
時間表に書いてあったのは、宙人と晴が町のコンビニ前で出くわす事。
宙人はそのときに晴に昔の話を出して襲おうとすると。
「なんとなく、瀧太郎と蒼の時に似てるな。」
「ああ、十数年前のことか。」
クロノスにも見えていたらしく、分かったようにうなづく。
「ふっ・・・。もう貴様が何をしようとしているのか、俺には見えた気がする。」
「ああ。見え見えだろうな。」
・・・・・・・・
クロノスの世界を出ると、私はすぐさまサッカーグラウンドに向かう。
咲夜に見つからずに人間にに変化すると、彼の前に出る。
言う台詞は簡単。
「向こうのコンビニで君の友達が待っている。」
と言うと、咲夜は目を丸くする。
「え?誰にも誘われてなかったような・・・」
「途中で決まってさ、咲夜も呼んで来いってさ。」
勿論、嘘の情報なのだが、咲夜はそれを信じて、すぐにコンビニの方に向かった。
私はそれを見届けると、すぐに咲夜よりも早くコンビニの方に飛んでいく。
私が着いた頃には、もうあの2人は出くわしていた。
晴は驚きと恐怖の混じった表情をしている。
「あー、やっぱ綾織?」
「・・・井上か。」