小悪魔カレシ。

「……ちょっと何よあれ！イケメンすぎでしょ！予想以上だわ……っ！」


澪ってば、興奮しながら転校生をガン見。


──確かに、

澪をはじめみんなが騒ぎ立てるのも無理はなかった。


目力たっぷりの二重のアーモンドアイに、
スッと通った鼻筋、
薄めの唇は桜色で、
芸能人並みに小さな顔。


端正すぎる顔立ちは、誰が見ても美形だと感じるのは明らかだった。


おまけにスラリと身長も高くて、180を超す真田先生と同じくらいの上背がある。


それに……

華やかな雰囲気に加えて、何だか全身から匂いたつような色香を放ってるように思える。

モテる男の見本みたいな容姿。

どっからどう見ても、隙のないカッコ良さだ。


あたしだって、さすがに驚いた。


でも──何こいつ！

チャラすぎでしょ！！


まず、１番に目につくのはだらしなく着崩した制服。

ピアスにネックレスに、指にはごつめのリング。

ハニーブラウンの明るい髪は、肩にかかるほど襟足が長くって、小綺麗にセットして盛られてる。


ありえない！

全てがありえない！