猛獣に射抜かれる様な愛


「……好き」




私の為に目の前で困難と格闘する矢斗を見て、無意識の内に口走ってしまっていた



私…告白…してしまった…?



矢斗は眉をピクつかせたものの、そのままコードを切った



すると…残り7秒と言う所でタイマーがストップする



…助かったんだ



さっき矢斗が切ったコードは当たりだった。私達、爆破は免れたのね




「爆破処理完了」


『良かった!良かったっす!本当良かったぁぁあああ!』




またもやマイクの無線から爆破装置を起動させた仁の嬌声が聞こえた




「帰ったら始末書だからな」


『そ、そんなぁぁあああ!』




矢斗は私に巻かれていたテープを外しながら、言葉を紡いだ。



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