夕陽


「はぁ・・・。
とりあえず着替えてこい。」

土方は大きなため息をつくと、
まだブツブツつぶやく沖田を無視して智咲に
いう。

「はあい。
じゃあね!変態土方さん!」


そういって部屋から出ていく。


「んだとコラアァァァァァァァァ!」


土方の怒鳴り声を聞きながら部屋へと向かう。


「んー。さっさと着替えちゃおう★」

そういって着物を脱ぐ。
そして袴を着る・・・。

ボンッ!


いきなり白い煙がもくもくと出てくる。
急いで襖をあけて、部屋を換気。


「ふぃー。何事・・・?
ま、いーや。もぉ元にもどったもんねー。」

そういって智咲は全身鏡をのぞきこむ。



さっきの着物に戻っていた。



「・・・なんで?」


脱いだ着物を見る。
脱いだ着物は以前と変わらずそこにある。


また全身鏡をみる。


「・・・何故?」


スーー。

「智咲さん、入りますよ?」


「えー。どおぞ。」


沖田が部屋へ入る。

智咲が脱いだ着物を見て、
そして智咲を見る。

「・・・」


「・・・」


「・・・なんで?」
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