夕陽

芹沢鴨、暗殺

「んー・・・」

智咲は二日酔いでガンガンする体を起こす。

そして着替えにはいる。

「うん、やっぱり目立つ。どうしよぉ。原田さん達に絶対からかわれるよぉ。」


智咲は自分の首筋についた赤い痣を見て、溜め息をついた。

「くっそ。土方の吸血鬼め。どんたけすいついたんだよコンチクショオ。」

智咲はぶつぶつと愚痴を零す。


「うぅん。ばれるのいやだから外出しちゃえ。」

そういって智咲は急いで袴を着て、屯所を抜け出した。



・・・・・・・・・・・・・


スーーッ

「智咲さぁん!
・・・・あれ?いない。」

沖田が智咲を起こしに来たが、
既に遅し。

「もぉ起きちゃったのかな?」

そういって沖田はへやから出て行った。






・・・・・・・・・・


「君のなみぃだ~に♪ふれったぁいよ♪」

智咲はアニソンを口ずさみながら町を彷徨う。

「・・・行くあてもナッシング。」

智咲は少し泣きたくなる気持ちを抑え、
下を向きながら歩き始める。


ドンっ!

「ぎゃっ!」

下を向いていたせいか、
誰かにぶつかった。
思い切り尻餅をついた。


「すいませぇーん。大丈夫?」

そういってぶつかった人が智咲に手を差し伸べる。

その手に智咲も答える。
< 113 / 462 >

この作品をシェア

pagetop