夕陽


「といれ・・・じゃなかった、
厠ってどこにあるかわかります?」

智咲が沖田に聞く。

「あぁ、
あそこを曲がったところにありますよ。」

「ありがとうございます」

そういいながら智咲は厠に向かう。




「ふぅ。
すっきり。」

歩いて沖田のもとへ向かおうとすると、
いきなりだれかに引っ張られて、
細い道に連れて行かれた。

「?!なんなんですか?!
離してください!」

「嫌だね。
アンタ女だろう?
何故袴きて男の恰好なんてしてる?
女のほうが可愛いのに。」

ひそかに褒められているが、
智咲は気づかない。
叫び続ける。

「なんですか?!
誰なんですか!!
いい加減離してくださいよ!」

そういうと、
壁に叩きつけられて身動きを取れなくなるようにされる。
足も男の足に挟まれて動けない。
腕も抑えられている。


動けない・・?!
すごい力・・・

「なんですか!
ここに連れ込んで、どうするつもりなんですか!」

「だぁから、お前女だろと言っている。」

「違う!
私は女じゃない!
男だ!」

叫びながら返事する。

「じゃぁこれは何だ?」

「・・・ッ」

胸を触られた。

・・・気持ち悪い。

「男が胸に肉なんかついてるか?」
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