夕陽



私は、少女と成り行きで一緒に過ごすことになった。






いろんなものを見つけてはいろんな遊び道具に変えて。



でもある日、少女は私に聞く。


『なんで年をとらないの?』



返事に困った。


正直に言えば、私を避けるかもしれない。そんな恐怖が私を襲う。


でも、私はこの少女を信じると決めた。


『不老不死だからだよ。』


『へー。』


この話は、もう少女はしなくなった。


でも、この話をしてあんまり経っていない日に、事件は起きた。




『私、嫁ぐことにしたんだ。』


『へえ。』


『で、私が嫁入りしたらどうするの?』


『何が?』


『私が嫁入りしたら、すぅちゃんは、どうするの?』



ずっと、一緒にいるっていったのに。


お姉ちゃんは、私から離れていくの?



私の正体を知ったから、お姉ちゃんは離れていくの?



離れるくらいなら、お姉ちゃんを喰べるの。






そうしたらお姉ちゃんは私の血肉となって、ずぅっと一緒に居ることができる。








永遠に一緒だよ、お姉ちゃん。









でもなんで?なんで頬からながれる塩水が止まらないの?





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