水晶玉は恋模様
レッスンが終わり、家に帰っても、私は自分の心の疑問を解決できずにいた。
占いが出来るようになれば何でも分かるようになると思っていたが、
どうやら私の思い過ごしだったようだ。
逆に疑問が増えてしまった。
手には、香奈枝とその仲間に進められた参考書。
でも、そこには書いていない事が多すぎた。
レッスンと言うよりサークルのようなその雰囲気は、
プロの占い師から素人まで参加できる、暖かい交流の場だった。
楽しく雑談する中で、私がきつく注意された事が一つだけあった。
それは、自分の運命は占ってはいけないという事。
一体どうしてなのかさっぱり分からない。
自分の運命を占ってしまうと、占いが当たらなくなるそうだ。
ある人は『占いの神様が怒るからだ』と言い、またある人は
『自分の感情が一旦混入してしまった占いは、別のジャンルでも信用できないからだ』
と言っている。
どれが正しいのかは良く分からないけど、
とにかく自分の運命は占ってはいけないらしかった。

だけど……

私はベッドの上に横になった。
高沢。
高沢の気持ちくらいなら、占ってもいいよね?
今日香奈枝に、あの2人の絆は切れない、と言われたけど、
絶対切れない絆なんて無いよね?

   ――駄目。駄目だよ。

私は一瞬でも2人を破局させることを考えた自分を、
ぽこぽこと叩きながら眠りについた。
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