その先へ

第2歩

部活前、いつものように非常階段に座っているとカノンがやって来た。


「ジュン。先にいたんだ」

「まぁね」


カノンはいつものように隣に腰掛けた。


「そういえば。知らなかったよ、カノンが絶叫系好きだって」

「ん?私苦手だよ〜」


カノンはあっさり否定した。僕は少し驚き、


「え!?じゃあ何で遊園地って提案したの?」


と尋ねた。するとカノンはニコッと笑い、鞄からチラシを取り出した。


「それさっきのチラシでしょ?だからカノンが絶叫系好きだって思ったんだよ」

「そっちじゃなくて、こっち!!」


そう言ってカノンはチラシの右隅を指差した。
< 46 / 86 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop