サヨナラのその日までそばにいさせて。



「アキ、大丈夫か?」


「あぁ…」


放課後、空良が保健室で休む俺のところに迎えに来た。


俺はベッドから起き上がり、丸椅子に座る空良から視線を逸らした。



「……なぁ、空良」


「ん?」



「俺さ、やっぱり咲希には言えへん」


「…病気のこと?」



「うん…」


「どうして?」


そう尋ねる空良の方へ振り返り、空良の目を見つめる。



< 142 / 474 >

この作品をシェア

pagetop