サヨナラのその日までそばにいさせて。



「あ〜、面白かったね!」


「あぁ」


背伸びしながら楽しそうに話す咲希。


映画、観て良かったかも。



「空良も観られたら良かったのにね。急用ってなんだったんだろう…」


んー?と首を傾げる。


本当は空良は急用なんかなかった。


あいつが気を利かして俺と咲希が二人で出掛けるように仕組んだだけ。



From:空良
Title:無題
―――――――――

俺、行かないから、
咲希と仲良く!!

―――――――――


ってメールが届いた。


絶対、空良のやつ俺の気持ちを知って楽しんでやがる。



「それより腹減らへん?」


「空いた!何か食べよ」


ニコッと笑う咲希にドキッと心臓が打つ。



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