サヨナラのその日までそばにいさせて。



「なんでいちいちお前に言わなあかんねん。ほっとけ」


バッと掴んでいた手を振り払われた。



いつものアキと違うくて、びっくりして固まってしまう。


少し歩いた所で足を止めたかと思うと、アキは私の方に振り返った。



「そや、咲希」


「…なに?」


思わずビクッとしてしまう。



「もう俺の写真、撮らんでえぇし」


「…なんで?」


「必要ないから」


そう冷たく言うとどこに行ってしまった。



アキ、どうしたの?


いつものアキじゃないよ!



この日を境に次の日も何日経ってもアキは私と口をきいてくれなくなった。


私、何かした…?



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