サヨナラのその日までそばにいさせて。



「俺には関係ないから」


そう言って空良から視線を外し俯いた。



「太陽」


「ん?」


「あんまり意地はんなよ?」


困ったように微笑む空良に、一瞬、言葉に詰まった。



「…はよ行け」


集合の合図がかけられているのに合わせ、追い払うかのように空良をあしらった。


ピーッと体育館に鳴り響く笛の音を合図にコートを駆け回る男子たち。



俺は静かに体育館の片隅に移動し、バトミントンをしている咲希に目を向けた。



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