サヨナラのその日までそばにいさせて。



体育は途中で終わり、クラスではアキの話題で持ち切りだった。



「咲希ちゃん、大丈夫…?」


「…うん」


担任の木下先生が病院に行ったので、古典の授業は自習となった。


誰も出されたプリントをすることはない。



アキがどうして倒れたのか分からない私は、放心状態に近かった。



「立石くん、どこか悪かったのかな?」


「どうなんだろ…。私、アキのこと全然知らないや」


ハハッと力無く笑うと、未来ちゃんは悲しそうな表情を浮かべ黙った。



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