サヨナラのその日までそばにいさせて。



「…俺のせいだ」


突然、左隣りの席から落ち込んだ声が聞こえてきた。



「関口くん…。どうゆうこと?」


「俺が無理矢理バスケに参加させたから、あいつ倒れたんだよ…」



「…違うよ。アキは無理矢理したんじゃないよ」


「でも、毎回体育休んでたってことは、運動しちゃいけなかったってことだろ?」



「…………」


「どうして気付かなかったんだろ…」


自分を責め暗くなる関口くんにどう答えればいいのか、全く分からなかった。



だって私もそんなことを知らずに「シュートしなよ」って言ったんだから。


この日の授業は何も頭に入ってこなかった。



アキの状態が知りたい、そんなことが頭を占めていて、私は心臓がずっとバクバク鳴っていた。


不安でおかしくなりそう…。



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