サヨナラのその日までそばにいさせて。



「………空、良?」


「…っ!!意識戻ったのか!?」


チラッと視線だけ扉の方に向けると、空良が慌てたようにベッドに近寄ってきた。



「良かった…」


ハァ〜と心底安心したように溜め息を吐いた。



「…咲希は?」


「咲希の心配かよ…」


呆れ気味に空良は苦笑し、「それより高良くん呼んでくる」と病室を出ていってしまった。



「…来てへんのか」


はぁ〜…と天井を仰ぎ溜め息をついた。



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