サヨナラのその日までそばにいさせて。



「手術しても、心臓移植しても、そんなに長生き出来ないと病院から言われててね。それをずっとあのコには隠し続けていたんだ」


「………」



「生きるのを諦めてほしくなくてね。でも…、あのコはそれを知ってたんだよ」


「……えっ?」



「だから今回の転校の件も許した。あのコがしたいことをさせてあげたくてね」


「………」



「太陽に転校させて良かったと思ってる。母さんは今でも大反対してるけどね」


そう言ってクスッと苦笑した。



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