サヨナラのその日までそばにいさせて。



「どうしてそう思うんですか?」


「笑顔が増えたからだよ。空良くんや咲希ちゃんと過ごすまでは生きる気力があのコには見えなかった」


「………」



「無茶して倒れるのは心配だが、何もかも諦めていたあのコが、何かに必死になって生きてくれてるのが私は嬉しい」


「………」



「だから咲希ちゃんにはあのコの傍にいてもらいたい」


「でも…、私といたらアキは無理しちゃう」



「太陽にはそれぐらいでいいんだよ。生きてる、生きたい、そう思って毎日を過ごしてほしいんだよ」


「………」


そう言っておじさんは優しく微笑んだ。



私、アキの傍にいてもいいの…?



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