ご主人様はお医者様


「あ、そういえば及川さんって高木先生知ってるよね」



小声でそう聞かれて、私は一瞬ドキッとした。


でも、同じ病院で働いていたことは周知の事実。
知らないなんて言ったら変に思われる。



「はい、知ってます」


「いい男だけど、医者としてはどう?」


「いい先生ですっ!!」



思わず言葉に力が入る。


「いい先生…ね」言いながら沢木さんは一瞬眉をひそめた。


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