ご主人様はお医者様


以前の私なら泣きながら逃げ出してた。


『彬のため』とか言っちゃって・・・


でも、今は違う。


私は立ち向かう。


どちらを選ぶかは――彬が決めること。



「私……別れません!私は彬が好きだから」





平賀先生は、私の答えにバカにしたようにクスリと笑う。



――『そう、いつまでそういっていられるかしらね?私には……』




何かを言いかけた時、電話の向こう側で先生を呼ぶ声がする。




――『救急車が到着したみたいなの、仕方ないわ。この続きは明日』




一方的にそういって平賀先生は電話を切ってしまった。




< 269 / 304 >

この作品をシェア

pagetop