ご主人様はお医者様
「どうせ私は出来の悪いナースですよっ」
拗ねるように頬を膨らませた私を、彬は優しくフワリと抱きしめた。
「…わるかった。冗談だよ。
今回はホントに嫌な思いさせてごめん」
「……そうだよ、バイトのことも黙ってて酷いよ。
ホントに誰を信じればいいのか分からなくなりそうだったの」
「ああ、そうだな。でも、正直に話したらOKしたか?」
「……ううっ、それは……」
「だろ?」そう勝ち誇ったように言われると、何も言えなくなるの。
彬の唇が近づいて来たとき、静かにエレベーターのドアが開いた。