田舎の花~原爆を生き抜いたシイエ~
宴会が終わる前から源さんは自分が葬儀を仕切ると決めていた

「お幸…俺にまかせろ!初…シゲ頼んだぞ」

「はい!」

翌日の葬儀はそれは盛大なものだった

「皆様本日は本当にありがとうございます、主人も安心したと思います…私も少し休むとしますかね…シイエちゃんとヨッコちゃん夫婦がいることだし…」

「いけません奥様!まだまだ私達の見本になっていただかないと!ねっシイエちゃん」

「そうよお母様…まだ私の赤ちゃんだって生まれるんですからね」

かよも奥様に詰め寄る

皆で顔を見合わせて笑う

ようやく以前の燐とした奥様の姿が戻りつつあった
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