逢いたい夜は、涙星に君を想うから。
振り返ると、そこには同じクラスの陽太くんが笑顔で立っていた。
「び、びっくりしたぁ!いつからいたの!?」
あたしは慌てて、星砂のキーホルダーをブレザーのポケットにしまった。
「ハハッ、何隠したん?」
彼はあたしの隣に立ち、柵にもたれかかった。
「ううん、なんでもないっ」
「ひとりでこんなとこおって、寂しくないん?」
寂しくない。
ひとりになりたいから、ここに来た。
でもそんなこと、今日出会ったばかりのクラスメートに言えるわけない。
「いい天気だし、外の空気が吸いたくて」
また笑顔の仮面をかぶって、偽りの自分を演じなきゃ。
彼は急に真剣な顔をして、あたしの顔をじっと見つめた。
「ん?なんかあたしの顔についてる?」
彼は首を横に振る。
「なに?」
「朝からずっと無理して笑うてたけん、疲れたんやない?」
一瞬で仮面を剥がされたような気分だった。
彼はあたしの瞳を真っ直ぐに見つめる。
「凜は……無理せんと笑えんの?」