獅子が招いてくれた恋
「ぷっ…」
玄関にちょこん、と座ってたはるかが吹き出して笑った。
ひょいっ、と立ち上がって
「22才がJKなんてどこで覚えたの?」
まだ笑いながらスカートを直してる。
『いいからJKは帰りなさいよ』
はるかは一度、ドアに手を掛けたけど、こっちに向き直った。
『なに?』
『おじさん、送ってあげよっか?』とか言ってみたくなったけど、グッと堪えた。
「あたしね、明日面接なんだ。」
俺と正反対で、真面目な言葉が出てきたもんだから正直焦った。
「ね、ね!先輩としてアドバイスとかない!?」
『あー、楽しんでこいよ?』
即答だったけど、簡単且つ、意味を込めて発した言葉だ。
「分かった、ありがと!」と玄関を出た背中にもう一言。
『スカート!下げてな!!』
「あいよっ」
歩きながら手をあげるはるか。
はるかのスカート丈は、膝上10とか20とか?
そんなに短いとは思わない。
むしろ真面目な丈だ。
だけど面接受けに行くなら膝隠せ、ってとこだと思う。