モモとおじいさん


そんなおじいさんを見てモモは悲しくなり、涙を流しながらおじいさんの頬っぺたをペロペロと舐めてあげました。

「モモや、ありがとうよ。おじいさんはそろそろおばあさんのところへ行かなければならないんだ。モモを一人残して行くのは悲しいけれど、いつでも元気に暮らすんだよ。
けんちゃんのお母さんにはモモの事を頼んでおいたから心配いらないよ。
モモと一緒に暮らした月日はとても楽しかったな。
おじいさんは先にあの世へ行ってるからね。
雲の上からいつもモモを見守っているよ。
モモ、本当にありがとう・・・」

そう言っておじいさんは瞼を閉じ、静かに息を引き取りました。

それからモモはいつでもいつでもおじいさんの側を離れようとはしませんでした。



やがて季節は巡り、温かい春がやって来ました。

おじいさんの家の桜の樹には、今年も美しい薄紅色した華麗な花びらが咲き乱れていました。

そして、時々吹いて来る温かい春の風に、花びらがふわりふわりと舞い散っていました。


(おしまい)


< 6 / 6 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:0

この作品の感想を3つまで選択できます。

この作家の他の作品

永遠の人

総文字数/5,096

恋愛(純愛)11ページ

表紙を見る
あなたに逢いたくて

総文字数/2,597

恋愛(その他)6ページ

表紙を見る
禁断の恋

総文字数/8,846

恋愛(その他)19ページ

表紙を見る

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品をシェア

pagetop