クリスティアナ
「これだな」



袋にきれいな字とは言い難い字で「消毒」と書かれたある。



キースは袋から薬草を取り出すと水に濡らしてから戻ってきた。



「手を外すんだ」



「あ、ああ……」



左手を外すと巻かれた布は真っ赤になっていた。



「かなり出血したな……」



キースが眉根を寄せて布を外して俺の傷を見ている。



「辛いだろう?」



「ちょっと……目の前がくらくらする……」


キースは俺を寝床に寝かせた。



「目を閉じていろ」



キースに言われるままに目を閉じると俺は眠りに落ちた。



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