ミルクティー

見たくない、聞きたくない

窓を開ければそこには


「おはよう。
今日は大学見学だよね?
現地集合?」

「うん、確か1時30分」

「そっか…

一緒に大学行く?」

「いいの?」

「集合時間よりは早くなっちゃうけどいい?」

「いい!一緒に行きたい!」

「わかったから、じゃあ10時に家の前に居てね。
歩いて行くから」

「うん」




今日は大学見学。

2年生全員で【桃咲大学】へ行く。




そしてこの見学の最後には秋の講演会がある。

春のように特に準備をする事がなかった私は今日までのんびり過ごしていた。







いつものようにリビングへ行くと朝食とメモが置いてあった。



おはよう。

今日は大学見学だよね?
色々楽しんできてね。



お母さん、覚えていてくれたんだ…
結構前に話したことなのに。



最近の私はお母さんが小さな事でも私に関して覚えていてくれるだけで嬉しくてしょうがない。



学校から帰ってきた時にたまにお母さんに会うと


「七生さんとはいつ会えるのかしら」

これしか言わない。



そんなに海斗と会いたいのかな?


けどお母さんにも海斗の事を知ってもらいたい。


優しいところ、ちょっと意地悪なところ…



ミルクティーが好きなところ。


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