ミルクティー
海斗の部屋はとてもキレイになった。


この間、一緒に片付けしたもんね!


机の上にはレポートの続きらしきものがあった。

私はそっと手を伸ばしたら―――――


パサッ

海斗に取られた。


「なんで片付けちゃうんですか」


「ん〜それは俺がどこの学科か分かっちゃうからかなぁ〜」


「ケチィ〜」


「はいはい」


ニコッて笑ってくれる。

海斗と話していると楽しい。


時間をいつも忘れちゃう。


今日は暖かいからアイスミルクティーを淹れてくれた。

海斗の淹れてくれるミルクティーはおいしい。

やっぱり紅茶の茶葉屋さんの息子だけはあるのかなぁ〜・・・


「雛那ちゃんどうした?」


「いえ、ちょっと考え事していただけです」


「そっか。
もしかしてさっきまで勉強していた?」


「えっ…
そんな事無いですよ」


「勉強、わかんないとこあったら教えるよ」


「…」


海斗は何を言っているの?

勉強?


「いいんですか?」


「もちろん」


「じゃぁお願いします」


海斗に勉強を教えてもらうことになった。

なんでこんなに優しくしてくれるんだろう。

けど嬉しいかも。


だってお兄ちゃんが居なくなってから勉強を見てもらう事なんて無かったから―――――



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