小さな恋【完結】
そんなある日の夜。


あたしはりっちゃんと一緒にケンちゃんの家に向かっていた。


「一哉先輩と一夜を共にする今の心境はっ?」


「大袈裟だよ。りっちゃんもケンちゃんもいるしさ」


「まーいーこ~。そのやる気のなさ、どういうこと?!」


りっちゃんは不服そうに腕を組む。


「一哉先輩とお泊まり出来る機会なんてなかなかないんだし、うまくやんなよ~?」


「うまくって……何をどうすればいいのか分かんないよ」


「……ねぇ、真依子。お節介かもしんないけど、大知のことはもう忘れて新しい恋してみようよ?」


りっちゃんには大知とのことを全て話した。

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