小さな恋【完結】
ケンちゃんの家は閑静な住宅街の真ん中にある二階建ての一軒家だった。


「あらー、いらっしゃい。ゆっくりしていってね?」


チャイムを押すと、ケンちゃんのお母さんが玄関先まであたし達を出迎えてくれた。


優しい顔立ちをしたお母さん。笑った顔がどこかケンちゃんに似ている。


「こんばんは。お邪魔します!」


「お邪魔します」



ペコリとお母さんに頭を下げて玄関先で靴を揃えると、あたしはりっちゃんの後を追って階段を上った。
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