小さな恋【完結】
「真依子ちゃんには本当に良くしてもらって……。何てお礼を言っていいやら……」


ダイニングテーブルでお父さんと向かい合わせになってシュークリームを食べる。


ちょっぴりくすぐったい気持になりながら、あたしは大知のお父さんに視線を向けた。


「どう?気に入ってもらえるといいんだけど……」


「すごいおいしいです!」


「そうか。よかった」


笑顔で答えるあたしにつられてお父さんも笑顔になる。


その笑顔が少しだけ大知に被って見えて。


その度に、あたしは何故か少しだけドキドキしてしまった。

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