ネコ専務シリーズ
超ネコSF1

銀河爆弾

ネコたちが地球を飛び出してから1億年後、
西暦何世紀でいえば100万世紀ごろの
ことである。

宇宙では1万個の銀河を勢力下におく
「超猫連合」と、やはり1万個の銀河を
支配する犬の帝国ドーヴェルとが激しく
争っていた。

そしてドーヴェルはついに、究極の兵器を
開発してしまった。
それは、無人にした銀河をひとつ丸ごと
動かして、敵の銀河にぶつけ、その両方
とも爆発させてしまうという、その名も
「銀河爆弾」である。


今、直径8万光年、300億個の恒星を
含む渦状銀河が、銀河爆弾に使われて、
少しずつ、超猫連合の首銀河である「猫
銀河系」に接近している。

猫銀河系は直径15万光年、2000億個
の恒星を中に含み、ネコ星人が誕生した
銀河でもあるが、銀河爆弾を防ぐような
手段はまったくないため、ネコたちは泣く
泣く猫銀河系を見捨て、自分たちが住んで
いる惑星をワープさせて、どんどん猫銀河
系の外へと逃げていった。

とはいえ、銀河外に逃げられないネコも
多かったし、すべてのネコの故郷である
地球という惑星も、ワープ機能をつけて
いなかったため、猫銀河系の爆発とともに
消滅する運命にあった。
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