ネコ専務シリーズ
ネコ専務の幼年時代
ネコ専務が5歳の子猫だったときのこと
である。

弟と2人で外に遊びに出掛けたネコ専務
は、原っぱに着いて、アリに目を止め、
今日は「アリ潰し」をして遊ぼうと提案
した。

しかし弟はその案に猛烈に反対し、

「無益な殺生はよくないよ」

と言ったので、ネコ専務はしぶしぶその
遊びをとりやめた。
この弟は3歳のくせに、やたらと仏教徒
のようなことばかり言うので、あだなは
「お坊さん」である。


そうしているうちに、近所のガキ大将が
子分を引き連れてぞろぞろとやって来た。
そして、

「どけよお前ら。ここはオレたちが遊ぶ
 んだ」

とネコ専務たちを原っぱから追い出そう
としたので、ネコ専務は怒って、

「僕たちをどかしたかったら、メザシを
 10匹もってこい!」

と怒鳴り、あとはテコでも動こうとしな
かった。
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