初恋
「大丈夫だよ(笑)余裕、余裕…そういえば俺、身長伸びたんだよね。」


他愛ない話が始まる


「幾つになったんですか?」


「182だよー。格好いいでしょ」


「格好いいですね!」


先輩におんぶして貰えるまでの仲になるとは予想してもいなかった



普通は予想出来ないけど。



ずーっと仲良くいられるのかな



卒業したら私の事、構ってくれなくなるのかな



寂しいなぁ



まだまだ寒い外の空気にやっと今気付いて、足が急激に冷えていくのが分かった



寒いなぁ



先輩の話に相槌をうちながら、先輩の背中にピッタリと引っ付いた



先輩の首元のファーが鼻をくすぐる



いつもの爽やかな香水の匂いがした



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