初恋
ココアを飲みながら櫻木先輩の首元を見ると、


小さな赤いハートのネックレスが光っていた



高そうだなぁ




「…あ、そうだ。冴川ちゃん携帯ある?」



小さなケーキを食べながら先輩は少しだけ首を傾げた




「ありますよ」




迷いなんて無かった



近くにいたかった



「まじ?最初聞いた時は寝ちゃってたからねぇ(笑)…今、超嬉しい」



ニコニコしながら先輩は何処からか紙を取ってきて、近くにあったボールペンで書き始めた




「よろしくね。俺のアドレスと番号。…今アドレスで女の子は、ばあちゃんしか入って無いからアドレス帳が華やかになるよ(笑)」



ケラケラと笑いながら先輩は私に紙をくれた


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