初恋
「ありがとうございます。…あの、嫌だったらいいんですけれど、年賀状送りたいので住所、教えて貰えますか?」



緊張して 手が震えた




「…いいの?俺なんかに(笑)…何年も年賀状なんて貰ってないからすっげぇ嬉しいんだけど…待ってね、書くから。冴川ちゃんも書いてー」



ニコリと先輩は笑った



歯がチョコレートで茶色くなっていた




住所を受け取ると、字の綺麗さにびっくりした



男の人なのに…



自分の字が情けなく思えた



「冴川ちゃんって女の子の文字だねぇ…かーわいい」



関心したように紙を眺めていた




「櫻木先輩は、すっごく綺麗な字で羨ましいです」



そう言うと、どや顔で



「字は結構自信あるんだよね!」



そう言った




それがなんだかおかしくて、クスリと笑うと先輩は拗ねた



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