初恋
「笑わないのー…あ、ごめーん。お菓子食べきっちゃった」



これから手を付けようかと考えていたら、もう無くなっていた



先輩は両手を合わせて謝っている



「いいですよ。私が遅いだけですから」



小さく笑うと、櫻木先輩は苦笑いをした



それと同時にチャイムが鳴った



「じゃ、メール待ってんよ♪」



手をひらひら振りながら、保健室を出ていった




「距離縮まった?」



イヤホンを外しながら、先生は聞いてきた



「…アドレス、頂きました」



紙を握り締めたら、先生は叫びながら抱き着いてきた



「やったねー!んもう、本当良かった!」


香水の匂いが鼻をかすめた



甘いフルーツの匂いだった



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