キミに届け
―――ドンッ。
次々に当たる体と体。
アタックとかそんなもんじゃない。
〝私が一番誠くんの近くに行くのよ〟
まさにそんなオーラを放ちながら、女子たちを押し退ける後ろの女子たち。
正月のバーゲンセールを思い浮かばせるその光景。
人一倍力のないあたしはそこに踏ん張っていることなどできずに、ドシドシ後ろに追いやられる。
人の波に酔いそうになる。
あたしの周りはあたしよりも大きい背の人が多く、酸素が上手く吸い込むことができない。
誠くんに貰ったメモ用紙を離さないようにするのがやっとだった。
それしか頭にないから、あたしはどんどん後ろに流されて行く。