*coffret a bijoux*(SS集)
それでも、いつ来ても客で
賑わってるのは、この店の
料理がすごく美味しいからだ。


まぁつまり、地元民しか
知らない、隠れた名店ってやつ?


瞬也の家に泊まる時に
ここで軽く飲み食べしてく
っていうのは、わりと
よくあるコースだった。


「いい所だろ。

なんせ美咲が作るつまみ
より、数倍おいしい」


「ふぐっ……」


腹立ちまぎれにつくねに
かぶりついてたあたしは、
口を膨らませたまま低く唸る。


(悪かったわね、人並みの
料理の腕でっ)


とはいえ、別にあたしは
料理下手じゃない。
それなりの腕だと自負してる。


だけどそりゃ、お店出す
ほどのプロにはかなわないわよ。


_
< 233 / 243 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop