*coffret a bijoux*(SS集)
かすれる声で最後の抵抗を
したけれど、瞬也は聞いて
くれなかった。


煌々と明かりのともる
リビングで、瞬也は容赦なく
あたしを求め始める。


羞恥心で赤くなってたはずの
頬はいつしか違う紅に染まり、
全身も空気との温度差が
わからなくなるくらい
火照ってた。


重なる肌と、至るところに
降ってくるキス。

時には優しく、時には
激しい波が、あっという間に
あたしをその奔流に
飲み込んでしまう。


「あ……瞬也、瞬、也っ……」


声の枯れるほど乱れた声を
あげて、最後にはあたしは、
ファズにも負けないくらいの
早さでまどろみの中に
落ちてしまった。


頬に触れる温かな感触にも、
気づくことなく……。





―――――――…
―――――…
―――…


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