*coffret a bijoux*(SS集)
そして、鞠花ちゃんの
『すぐに来る』という
言葉通り、ものの10分も
しないうちにやって
来たのは――…。




「あ―――…!」




ボクはあんぐり口を開いた
まま、しばらく放心してしまう。




だって、勢いよく店に駆け
込んできた、その女性は……。




――数時間前までここに
いた、あの、紅茶好きの
常連様だったんだから。




「鞠花っ!!

ああもう、本当に探したのよっ!

一体どうして
こんなことしたの!?」



_
< 56 / 243 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop