君だけしか映らない
「私の話はいいから…!それよりもまだ着かないの?」



少し焦ったような笑美の態度に佐伯悠哉は違和感を感じた。




「あぁ…ここだけど。」



そう言って佐伯悠哉が指差す方を見て笑美は固まった。



「ここって…」




その店は笑美が絶対と言っていい程、縁のない所だった。



キラキラとした人たちでにぎわうその店は、アクセサリーを扱う店だった。



「何突っ立ってんだよ。行くぞ。」



「行くぞって言われても…。あっ!ちょ、ちょっと待ってよ!」



笑美は先を行く佐伯悠哉の後を追いかけた。



―――



(う〜〜気まずい…)



店の中はオシャレな人やカップルばかりだった。



(明らかに私浮いてるし…)


当の佐伯悠哉本人は仲良く店員と喋ってるし…。




(あっ…このネックレス可愛いかも。)



そう思って値段を見てみると…



(3万!?あり得ない!!)



みんなこれくらいは普通に買っちゃうものなの…?



オシャレに興味のない笑美には到底理解できないことだった。



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