君だけしか映らない
「な、なんで…?」



「お昼休みが始まった時に佐伯くんが委員長に話しかけてたでしょ?」



(お昼ご飯買って来いって言われたアレだよね…)



「う、うん…まぁ話しかけられたけど…。」



「それを見ていた町田さんたちが『なんで悠哉が委員長に話しかけてるわけ!?』って激怒しちゃって…」



「えーっ!!!!」



「町田さん」というのは、うちのクラスで一番目立つ派手目な女の子で、よく佐伯悠哉たちの男子グループとつるんでいる子だ。

きっと昨日のカラオケにも行ったに違いない。




「ほら…佐伯くんって、すっごいモテるから黙ってても女の子たちが寄ってくるじゃない?考えて見れば佐伯くん自身から、女の子に話しかけるってあまりないことなんだよね…。」



そう言って笑美を見つめる。



「いや、あれは別に大した話はしてないんだよ…!!」

(あのやり取りがこんな風になるなんて…!!)



「まぁ、佐伯くんみたいな人には町田さんみたいな人がお似合いだよね…。うちらにとって佐伯くんは高嶺の花みたいなもんだしね」


そう、笑美がいつもお弁当を食べているメンバーはクラスでも目立たない大人しい子たちばかりなのだ。



< 62 / 261 >

この作品をシェア

pagetop